21世紀まで作り食べ継がれてきた日本の郷土料理の魅力を、22世紀以降にも伝え残したい。

ふるさとごはん通信は郷土料理専門のウェブメディア。全国各地の家庭で作り食べ継がれてきた伝承料理や、地元の方が「ここに来たらこれを食べないと!」と胸を張る郷土の味を記録・紹介し、後世に伝え残すことをミッションとしています。

「伝承料理」ってなんか理屈っぽくて難しそうだなぁ…って感じませんか?

和食がユネスコ無形文化遺産に登録されて以降、世界から注目を浴びるようになった日本の食文化。

ですが、実は私たちの足元にある全国各地の日常のごはん、特に農山漁村を中心に家庭の食卓で作り育まれてきた料理については、慢性的な情報不足。日々の生活の中で接する機会が多いのにも関わらず、特にこうした専門書を作る過程の中で漏れてしまったような、隠れた逸品のストーリーはなかなか見つかりません。

どうしてもっと全国的なオープンソースがないんだろう、どうして有識者とされる人だけが認定した限られた料理のことしか情報がないんだろうといつも思います。そして、こういった料理は学術的な文脈で紹介されることが多いからこそ、”ごはんごと”なのに難しさを感じるんだよなぁ…と思っています。

食文化を作ってきたのは外から価値を評価することが仕事の人ではなく、その土地で暮らしてきた人たち。そうした方々が持つ料理に対する敬意や「おいしいんだよ!」の声、そして料理に結集した知恵や工夫といった手仕事が知りたい。このメディアはそんな郷土料理が誰もにとって近くなればという思いで作っています。

一口食べれば底力が湧き上がり笑顔が生まれる。そんな食文化のことをお届けします。

一口食べれば驚くほど底力が湧き上がってきて自然と笑顔が生まれる。そして心と身体があたたまる。作り手の高齢化や調理環境の変化といった事情で少しずつ失われつつある料理の数々は、決して難しいものばかりではなく、今だからこそ先人の知恵に習って作りたい料理だったり、今だからこそ食べたい誰かにとってのふるさとの味。そんな「ふるさとごはん」こそが日本の誇るべき食文化だと信じています。

日本ふるさとごはん協会・会長 ローカルフードデザイナー/伝承料理研究家 坂本貴秀

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