【ごま飯/青森県】一粒一粒に込められた想いを味わう

“おうち”のふるさとごはん

津軽地方では、色々な具を入れて醤油味にするご飯のことを「色飯」と呼んでおり、このごま飯もその一つ。

主に仏事あるいは精進日といった「ケ」の日に作られ、仏壇に供えられている一方、地域によっては赤飯の代わりに、神社の祭りや田植えといった人寄せ時にも作られるものもあります。

特に、昔の田植えは2~3日ほどかかったので、田植えの前日には寝ないでごま飯や赤飯をこしらえ、翌日にはおにぎりにして田んぼに持っていったりもしていました。

ところで、ごま飯には砂糖を入れる作り方と入れない作り方がありますが、それによって味だけではなく料理に込められる意味もまったく違う物になります。

借金をしてまで買うほどに砂糖が貴重品だった時代、津軽では甘く味付けたご飯をお客様に食べてもらうことが、おもてなしの気持ちを表していました。

そんな気持ちを反映するために、ごはんに砂糖を入れて甘く味付けていた時代のレシピが今なお残っている。これこそ食文化の奥深さと感じます。

材料

・もち米…3カップ
・うるち米…3カップ
・黒ごま…40g
・酒…大さじ2
・しょうゆ…1/2カップ
・塩…少々

つくりかた

1. 前の晩から、米をといで水に浸しておき、 朝、ざるをあげて水を切る。
2. 黒ごまはすり鉢で荒く摺る。
3. 調味料(酒、しょうゆ、塩)を混ぜ合わせる。
4. 米とごま、調味料を釜に入れて混ぜ合わせて、固めに炊く。
(水加減は炊飯器のうるち米かため炊きの水線より、越えない程度とする。)

最新の記事

TOP