【みずのたたき/青森県】丸ごと一本買ったからこそ味わえるおいしさ

“おうち”のふるさとごはん

漢字で書くと「蟒蛇草(ウワバミソウ)」という山菜。巨大な蛇(蟒蛇)がいそうな湿地帯に生えている草ということで、この名前が付けられました。

このウワバミソウ、津軽の八百屋さんやスーパーあるいは食卓では「みず」と呼ばれ親しまれています。実はみずと呼ばれる山菜には赤みずと青みずがあり、青みずは「ヤマトキホコリ」という学名の山菜。厳密には違う種類となります。

多くの山菜に見られるクセの強さはなく、シャキシャキとした歯ざわりと使い勝手の良さで、春夏の食卓を色々な調理法で賑わせてくれます。

ちなみに、大酒飲みを表す「うわばみ」という言葉、「大きな蛇はなんでも飲み込んでしまう」ことが語源となっておりますが、みずを使った料理の美味しさにお酒ではなく、みずをうわばみするなんてこともあるかもしれません。

材料

・赤みずの根っこ…適量
・酢…少々
・塩、醤油…(好みで)

つくりかた

1.赤みずの根っこに生えているヒゲ根を取り除く。
2.ぷっくりと膨らんでいる根っこの部分だけを切ってまな板にのせ、すりこ木で叩いて柔らかくし、さらに庖丁のミネで叩いてドロドロにする。
3.その繊維をトントンと切り、丼に移し入れて少量の酢を加えてかきまぜる。こうするとピンク色になるので、それに好みの味つけをして食べる。
※トロロ芋のように、完全に摩り下ろすのが基本的な作り方ですが、少し粗めに叩いたりすることでミズのシャキシャキとした食感も楽しめるようになります。

ポイント

みずを買う際、刈り取ったままの姿で売られている場合と、料理に使わない葉が取り除かれ、茎を覆う「薄皮」も剥かれて5センチぐらいのサイズになった形で売られている場合もあります。
で、もちろん後者の場合は根っこも取り除かれているので、この料理を作ることができません。もちろん、他のみず料理を作る際には非常に重宝するのですが、それゆえこの料理は丁寧な下ごしらえの末に楽しむことができる。これこぞ、本当のご馳走と呼べる料理だと思いませんか。

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